2013年6月4日火曜日

夢うるふたり 2012年/日本映画/137分(8本目)


『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和監督。


小料理店を営む夫婦が火事で店を失い、
再び店を構えるという夢を叶えるために独身女性をターゲットに結婚詐欺を繰り返す姿を描いた作品なんだけど、


阿部サダヲが出てるけど結構重い映画になってる。


この監督はまだ『ゆれる』しか観たことないけど、
全体的になんか貧乏ったらしいんですよ。


「金」の貧乏って意味もあるけど
「精神的な貧乏」というか。

それが多分、この監督の「毒」なのかな。
今回もその「毒」は存分に映画に効いており、苦手な人は苦手な監督だろう(後味悪いし)。


浮気がばれた阿部サダヲを湯に入れ、
追い詰める松たか子の演技はホントにこわかった。


最初はまた店を出したいという夢の為に結婚詐欺を繰り返すが、
次第に、夫に夢中になる女どもに制裁を加えてやりたいという心の奥底に潜む復讐心によって動かされる松たか子の演技はなかなか見応えがある。


当初欲しかった金を手に入れれば入れるほど、
妻・松たか子はどんどん孤独になっていく。
その描写をエロシーン交えて描いている。


結局、ラストもハッピーエンドなんかでなく、
阿部サダヲが出てるからといってコミカルな演技を期待してると裏切られるかも。


6点(10点満点)




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