2014年1月27日月曜日

東京家族 2013年/日本映画/146分 (30本目)


何の知識もなく観ました。

何か小津安二郎の「東京物語」まんまだなと思ったら山田洋二監督のリメイクだったんですね。


ストーリーは子供たちが住んでいる東京に田舎からやってくるという超シンプルな話。


僕は小津安二郎の「東京物語」を観た時、正直理解できませんでした。


理解できないというか、世代が違いすぎるので別の国の映画を観ている感覚でした。


テンポも非常に遅く、観ていていらついた覚えがありますし、
それが風情だとか情緒ある映像って言われますけど
少なくとも現代の映画のテンポとは大きく離れてる。


もうかなり昔の映画なので仕方ないですし、そこを批判するのは間違ってると思うので
小津安二郎を観てとやかくは言わないですし、言う資格はないです。


高齢者が観るのと若者が観て感じることに相違が出るのは仕方のないことですしね。


さて、本題の「東京家族」なんですが

正直、ただのリメイクで、それ以上のものはなかった様に思えます。



まず、不自然に感じたのが
親の年齢。


60代後半の設定ですけどどうみても見た目は70代ですよ。

現代の60代なんてバリバリ働いてますし元気ですよ。


これって「東京物語」の時代に現代を無理やり当てはめたから無理が出たんじゃないですか?
そこ無理に合わせなくても70代でもよかったのではないでしょうか。
まず理解に苦しみます。



それからこれはこの映画全ての世界観にいえることなんですけど、
なんか家族像がステレオタイプすぎて気持ち悪いんです。

現代の家族像にマッチしていないというか。


葬式の兄弟の会話とか
妻に先立たれた親父さんが爪を切るシーンだとか

何か演技をしてる感満載なんですよね。

俳優の演技が下手ってわけじゃないんです。


ひねくれた見方してると言われればそれまでですけど
僕にはその家族像がステレオタイプすぎてどうしても違和感がありました。


小津映画の時代には合っていたのかもしれませんけど
何か会話が全て作り物な会話に聞こえて仕方がなかったです。


あと時間も長かった。
147分の映画ってよっぽどでないと観られませんよ。
そこの「東京物語」に合わせなくても。


批判ばっかしてますけどやっぱり母親の死のシーンは少しジーンとはしました。
あそこだけものすごい急な展開でしたけど。



全体通してやっぱり合わないと思いました。
もう一度観る気にはなれなかったですね。


3点(10点満点)