2013年12月15日日曜日

かぐや姫の物語 2013年/日本映画/137分 (29本目)


高幡勲の新作「かぐや姫の物語」を観てきました。


きっかけは5分間位あった予告編がよくできていて
期待させるものだったので観てきたんですけど

率直に言って、あの予告編を超えるものではなかったです。



というより、「日本昔話」を無理やり2時間に引き伸ばしただけの映画です。


今更知ってる内容をダラダラ2時間かけてやられても。

もともと内容もないから引き伸ばしに必死です。

特に5人の男の求婚のシーンだとか非常にだるかった。

え、これ5人もやんの?って。



それから「かぐや姫の犯した罪と罰」ってキャッチフレーズなんですけど
特に何もなかったです。


実はこの「罪と罰」って地球に憧れて地球で暮らしたいと思ったことが罪らしいんですけど

全然納得できないですね。



もう予想通りすぎて肩透かし感が半端じゃない。



なんかこう、ジブリが竹取物語をやるんだから内容もアレンジきかせてくれるのかと
思った出すけど大きく裏切られました。



みんなが言う絵なんですけど
確かにあのラフ画の感じは嫌いではないです。


時代物ということであのパターンは合ってた様に思えます。

音楽もよかったかな。


ラストの月の使者が迎えにくるシーンでの音楽はちょっと笑ってしまいました。

なんでこいつらちょっといいメロディー奏でてんだよと。



それくらいですかね。
わざわざこれを映画館で1800円出してみる映画ではないです。

内容をもうちょっと見直した方がよかったんじゃないですか?



面白かった?って言われると
僕ははっきり「面白くはなかった。」と言いますね。


高幡勲といえば「耳をすませば」はホントに傑作と言っていい程。
「ホタルの墓」も好きです。


けれどジブリは正直、僕の中ではここ何年も琴線にふれる映画は作ってない様に思えます。


3点(10点満点)

2013年12月5日木曜日

イントゥ・ザ・ワイルド 2007年/アメリカ映画/148分 (28本目)





ショーンペンって映画撮ってたんですね。知らなかった。

しかもこれ実話だったんですね。


何も情報がないまま観たのがよかったかもしれません。
ラストが結構びっくりしました。


この映画は深夜にゆっくり浸りながら観る映画ですね。


裕福で勉強もでき、将来有望な22歳の青年が全てを捨てて独りアラスカを目指すロードムービーです。

テンポよく、すごく淡々としてます。
カメラワークとか音楽とかとにかくおしゃれです。


自分とは何か?
自己を見つめながら、出会った人との何気ない会話も心にします。


泣かせようとしていない潔さみたいなのが感じられてそこもよかったかも。


一人の冒険を美化しすぎず、
ちゃんと自然の猛威も描いでいます。







けど僕は共感はできなかったですけど。


どう考えても僕は都会のネオンが好きなので共感できないのも無理はないけど、

けどね、実話ということで、
家族が一番可愛そうです。



結局、2週間後に遺体がみつかったということなんですが
思えば勝手に出て行って好き勝手やって心配させたあげく遺体で発見されるなんて
とんでもない親不孝ですよ。

美化しすぎるのもどうかな。


最後は心の中で和解できたって設定ですけど
親は和解できたなんて思ってないですからね。


一方からみれば恐ろしく自分勝手な主人公です。



まぁ、それを言ってしまえば元もこうないんですけど。



全体の雰囲気としては好きです。


ただ、ちょっと時間が長いですね。

150分弱あるんですけど同じようなシーンが続いたりするんでダレてきます。




それくらいですね。

日本の俳優が撮る映画と比べれば
いい出来なんじゃないでしょうか。



7点(10点満点)

スペック 結(クローズ) 漸ノ篇 / 爻ノ篇 2013年/日本映画(26、27本目)

スペックの完結編である結(クローズ)。


もともと「ケイゾク」が大好きで映画も意味わからなかったけど
世界観はよかった。


ただ、堤幸彦監督は映画を作る力がまるでない監督。

「20世紀少年」もひどかったですし、いろいろ過去に黒歴史のある監督です。


こと今回もそれが例外なく悪いところが出ていました。



そもそも何故2部作に分けたのか理解に苦しむ。


正直長くても一本にしたほうがよかったと思います。

完全に金儲けの魂胆がやらしいです。


大した内容もないくせに無理矢理2部作にした為、尺が足りなく
蛇足なシーンが非常に多かった。

特にひどかったのが前編の「漸ノ篇」。

もうこれは1,800円返してほしいくらいです。


まずギャグがことごとくスベっている。
映画館で誰も笑っていなかったです。

正直、その場にいるのが気まずいとさえ思いました。


ギョウザロボって何なんですか?

あれを面白いと思って作ってるなら堤監督は相当ヤバイです。


ドラマでは肩の力が抜けていていい具合にハマっていただけなんですね。

映画となるど無駄なしょうもない笑いがやけに多くてめざわりだった。


蛇足なシーンといえば
野々村係長の回想シーンは異常に長くだるかったし
ちょいちょい出てくる白い男と女のシーンは特にいらない。


自分が編集したものを観かえすという作業をしないんですかね?

テンポのいい作風なのになぜあんなダルイ編集になるんでしょうか。


正直、前編だけだと今年度最低の作品でした。


その点、後編の「爻ノ篇」は少しだけ盛り返してます。


最初から結構テンポ良く、
話も急展開です。


ただ、ほとんどバトルシーンっていう・・・


TVドラマ時代の知的バトルが好きだったのにもうハリーポッターの世界になってます。
もうドラマ時代とは別物です。


話もエヴァ並の大風呂敷広げるだけ広げて回収できないパターンです。


それでもCGはいまの日本の映画にしては頑張ってたほうですけどね。


今までのスペックホルダーも最後の映画だから出した感がすごく
安田けんとか全くいらなかったような・・・



複線も回収しないまま滅茶苦茶になって終わりです。
ただ、ラストの終わり方は好きです。

余韻が残る終わり方で、「ケイゾク」ファンにはちょっとしたサプライズがあります。



トータルするとやっぱり映画化はやめておいたほうがよかった。
ドラマで終わってたら素晴らしいドラマで終わってたのに。



今後も堤監督には期待しないです。
というか、もうこの監督の映画は観ません。


漸ノ篇  1点(10点満点)
爻ノ篇  3点(10点満点)