新堂冬樹はどれを読んでも面白いというイメージを
前回読んだ『殺しあう家族』でなくしかけてたが、通勤時間の合間暇すぎて購入。
率直に言うと今回はまぁまぁの出来だった。
テレビ業界のあるやり手プロデューサーに追い込まれ自殺した親父の仇を打つ為、
その娘が復讐する仇討話。
仇討といっても、殺し合いなどではなく
ドラマの視聴率を取るために四苦八苦する女性プロデューサーの話だが
そこは新堂冬樹。
やり手プロデューサーのドラマの主役を自分のドラマの主役に引っこ抜いたり
視聴率の為ならスキャンダルをねつ造したり、
賄賂出したり
とにかくあの手この手で出し抜く様は夢中になる。
しかし最後の盛り上がりがイマイチ感がぬぐえないかな。
新堂冬樹は脳内で映像化しやすい作家で非常に読みやさすにある。
文章は読みやすいがその分中身が重いので慣れてない人は胃もたれするかも。
ラストに向けてどうしようもない破滅のパターンが毎度お決まりだが、
比較的今回が新堂節が落ち着いてるかな。新堂初心者にはいいかもしれない。
ちなみに新堂冬樹でお勧めなのは、新興宗教の実態を描いた『カリスマ』、小さい頃あんな純粋だった子供が豹変する『鬼子』など。
6点/10点満点
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