2013年9月5日木曜日

ヒミズ 2011年/日本映画/129分(20本目)




「稲中卓球部」の古谷実の原作の映画化です。


この映画はなかなか見応えある映画でした。



主演の染谷将太と二階堂ふみは演技がうまいなと思いました。
ちゃんと役になりきっている。


要するに15歳というまだ精神的に安定していない思春期の主人公が
家庭内での環境だとかが影響して思わぬ事件を起こすんです。


まぁ、内容はよくありがちですね。
思春期の15歳とかそのへんって題材としてはドラマになりやすいんでしょう。
「リリィシュシュのすべて」とか「桐嶋、部活辞めるってよ」とか。


漫画を映画化したんだろうなって感じがします。
設定が現実的ではないですから。
例えば元社長のおっさんが、「住田さん」って「さん」付けですから。


まぁそこはこの映画の世界観が確立されているので特に気にならなかったです。

映画ってどれだけ設定に無理があっても
それを納得させる力技みたいなものがあれば
観客に突っ込ませないんですよね。

それが前回の「アルマゲドン」では監督の力量不足が如実に出てました。



でもちょっとこの映画、長いかな。
ぶっとんだ設定とキャラも最後の方では麻痺してますから特に刺激は感じず。


監督は急きょ、東日本大震災後の設定に変えたらしいですけど
震災を通しての虚無感とこの原作の排他的なものにシンクロさせようとしたんでしょう。
すごく挑戦的だけど評価します。


僕は映画化する際に必ずしも原作通りに作る必要はないと思うんです。
というか原作通りに作ることはそれぞれの読者の中のイメージがあるのでそれは不可能です。


それなら原作と少し変えて、アレンジすることによってよりいい方向に向けばいいと思うんですね。


だから原作と違うとか批判してる人いますけど、違うにきまってるじゃなないですか。

人が作るものなんだから主観が入って当然だし
逆にどれだけ原作の世界を理解してるんですか?と言いたくなる。


話を映画に戻すと、
この映画では思春期ゆえの狂気がうまく描かれている。

主演も窪塚や吉高由里子、でんでんとか豪華です。

この映画の世界観が合うか合わないかがで好き嫌いがはっきり分かれることになると思います。


7点(10点満点)


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