2013年8月19日月曜日
あだち充 『タッチ』 (4冊目)
改めて『タッチ』を大人買い。
いまさら名作のレビューなんざききたくねぇよという方は読まないでください。
自分でもあえて今更感満載でお送りします。
まぁ、野球に一切興味ない自分でも、
あだち充の作品は『H2』しかり『クロスゲーム』等あるが垣根なしに入り込める。
この『タッチ』も野球漫画というか
一人の女をめぐる恋愛がテーマで、野球はその恋愛劇を盛り上げるスパイスといったところ。
だから野球のルール知らなくても別に関係ない。
あと『タッチ』というとあのテーマソングが有名だけど
あの曲のせいでなんか毛嫌いしてる人もいると思う。
自分もそうでした。
あぁ『タッチ』でしょ?昔のアニメね、もういいよとか思ってましたから。
で、バカみたいに色んな人が『タッチ』は最高!とかぬかすから
自分で距離置いてたわけです。
だからこの作品を読むまで障害が多かったわけです。
で、読んでみると
「面白い」の一言につきる。
映画はともかく、漫画に関していうと周りの意見を聞いてハズレはないですね。
単純に設定がいいんですよ。
双子で弟は野球の秀才で女にモテるし性格もいい。
兄貴はやればできるのに弟の才能に嫉妬?しながら何でも中途半端。
で、隣の家に美少女の幼馴染が住んでる。
双子のどっちもが実はその子のことを思ってて・・・
これで面白くならないわけがない。
しかしこの作品の魅力は設定だけではない。
主人公 上杉たつやのキャラがいい。
相手の事を思うばかり自分の気持ちを二の次にする性格は同性もみていて
こいつ、かっけぇと思わざるおえない。
そしてカット割りが絶妙。
あだち充の作品はセリフが極端に少なく、
コマと絵のみで心情を表現するが特徴だが、
この技術、ホントにうまいと思う。
コマのあり方を熟知してるのか
漫画の見せ方を知らずにやってるのかわからないけど
流れるようなこのテンポは計算の上だとしたら、ホントにすごい・・・
褒めてばっかだとキモいので、
マイナス点も挙げとくと、
上杉たつや以外の明星学園の他のキャラが薄すぎる。
あまりに上杉たつやがすごすぎてるのでパワーバランスおかしくないか?と思う。
甲子園まで行くメンバーなんだから一人一人のキャラをもっと掘り下げてほしかった。
まぁその辺は『H2』では多少改善されてるけどネ。
今回はスタメン以外のキャラが薄いのは『スラムダンク』以上かも。
あと、あだち充はキャラのかき分けが下手と言われる。
確かにどの作品も同じ顔だ。
いや、微妙に違うんだけど似てるし画がワンパターンだ。
そこは物語でカバーしてるかな。
色々言いましたけど、作品にパワーがあるんで一度読んだらどっぷり世界観に入りこめますよ。
いまテレビで甲子園を放送してるけど、
『タッチ』の様なドラマがあるのかなと思うとちょっと観てもいいかなと思う。
8点(10点満点)
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